ご挨拶

理事長・総長挨拶

地域包括ケアの到達点2025年まではあとわずか

社会医療法人城西医療財団は、明治19年11月11日創業以来135年の歳月を刻んできた。明治、大正から昭和に入り世界大戦の頃までは、コロナ・ペスト・結核などの感染症が医療的テーマであり、我々の主戦場であった。終戦後は、精神科医療を主戦場として我々は戦ってきた。平成に入り高齢社会の到来とともに我々の戦いの場として高齢者医療が加わった。就中認知症との戦いが主たる事業となった。

平成3年の老人保健施設(老健)「安曇野メディア」の開設を嚆矢として、平成7年に社会福祉法人七つの鐘を創設し、平成8年に特別養護老人ホーム(特養)「ミサトピア小倉メナー」を開設した。平成12年の医療法改正を受けて、病床の再編を図り、病床面積を広げる目的で、城西病院と豊科病院の精神科病床をダウンサイジングし両病院から病床を移して、200床規模の「ミサトピア小倉病院」を開設した。認知症療養病床を設けた。アウトリーチする医療・福祉・介護サービスとして、訪問看護ステーション5ヶ所及び訪問介護ステーション4ヶ所(1ヶ所は七つの鐘が運営)を中信地区に展開し、訪問リハビリテーションとして、理学療法士の訪問も行っている。城西病院は、リハビリテーションセンターを充実させ、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士らによる、急性期・回復期・慢性期のそれぞれのステージのリハビリを行っている。平成27年に小児科病棟(PCU:Pediatric Care Unit)をリニューアルし、重症心身障碍児のリハビリテーション及びレスパイト入院を受け入れる医療を中心に行っている。

精神科のリハビリテーションは、昭和42年のデイケアセンター開設以来50年以上にわたる充実を図ってきた。入院患者に対する作業療法は、更に長く60年近くの歴史を誇っている。作業療法士の他、精神保健福祉士・社会福祉士・介護福祉士、及び公認心理師らがチーム医療に取り組んできている。精神障碍者の社会復帰に対する取り組みは、昭和34年のメンタルセンター開設以来数度にわたる改築を経て、平成元年に現在地に落ち着き、援護寮及び福祉ホームとして運営してきたが、法律の改正に合わせて、グループホーム(GH)に改組し、また、松本地区、豊科地区、小倉地区に、合わせて5ヶ所を開設し、定員54人分の居住施設を提供している。認知症対応のGHは、七つの鐘の施設を合わせ、2ヶ所・定員18人を運営している。その他の居住施設として、精神障碍者アパート(11室)及び老養所(6人)を運営している。高齢者の居住施設としては,七つの鐘が一日市場にサービス付き高齢者向け住宅ロピテル一日市場(40室)を運営している。老健の高齢者デイケア2ヶ所、特養等のデイサービス3ヶ所も地域に展開している。城西病院は、平成30年に松本地区に初めての認知症疾患医療センターを開設し、相談・支援及び治療を行っている。

司法精神医学分野では、重大な犯罪を犯した精神障碍者の処遇に関する法律(通称精神障碍者医療観察法)の成立以来、平成16年より、鑑定入院及び通院医療を提供してきており、また、刑事精神鑑定、成年後見制度に関する民事鑑定も行っている。

日本精神神経学会(精神科専門医)、日本心身医学会(心身医療「内科」専門医)、日本認知症学会(認知症専門医)、日本総合病院精神医学会(一般病院連携精神医学専門医)、等の専門医取得のための研修施設になっており、専門医取得が可能である。また、医師臨床研修の研修協力病院として、相澤病院、安曇野赤十字病院、松本協立病院、松本市立病院、順天堂大学等から、精神科及び地域医療の研修医を受け入れている。医師以外の研修では、公認心理師及び健康運動指導士の資格取得のための実習を受け入れている。

以上のような事業展開をしてきたが、高齢者対応の地域包括ケア(医療・福祉・介護・住居)や精神障碍者対応の地域包括ケア(医療・福祉・介護・住居)のラインアップも整っている。

経歴

現職

資格

団体役員等

所属学会等